元門車保存会とは
【保存会の目的】
「見付天神裸祭」は、ここで暮らした先祖・先輩たちの努力により、守り伝えてきました。この伝統文化を絶やすことなく、将来に伝えることは、この地に暮らす私たちの責務です。私たちはこの責任を果たすととともに、この活動により、地域意識を高揚させ、コミュニティの発展を促し、連帯意識による地域づくり、「見付天神裸祭」を継承する基盤である「ふるさと富士見づくりにつなげていきます。
また、混迷する社会生活の中で、疲弊する人が増えていることも事実です。こうした精神的にも荒廃している多くの人々に裸祭を通じて、豊かな人間性を育むことができる場を提供します。
【社会的な背景】
本来、祭はコミュニティの形成の核として営まれてきました。地域の絆を深め、人との結びつきを強くする祭は、共同体としての結束を確認する場であり、地域に暮らす人buy essay 々の心のよりどころでした。
しかし、高度経済成長期になると都市部への集中が進み、地域に伝わる伝統文化は衰退し、信仰心の希薄化、祭り本来の精神構造も失われようとしました。この状況は、現代も依然として変わらず、地域コミュニティの崩壊も現実的なものとなっています。
大規模災害の際、「自助・共助・公助」の言葉が使われます。阪神大震災や東日本大震災で実感したように、近隣が互いに助け合って地域を守る「共助が、多くの命を救いました。人々の生活・命を守るため、「共助」の基礎となるコミュニティの再構築が重要課題となっています。
【重要無形文化財指定者の責務】
文化財保護法では「文化財の保存」に関し、「一般国民は、政府及び地方公共団体がこの法律の目的を達成するために行う措置に誠実に協力しなければならない」とし、文化財の所有者その他の関係者に対し「文化財が貴重paper writer な国民的財産であることを自覚し、これを公共のために大切に保存するとともに、できるだけこれを公開する等その文化的活用に努めなければならない」としています。見付天神裸祭は「見付天神裸祭保存会」が便宜的に管理団体の受け皿となっていますが、江戸時代から見付宿をあげて実施していたことから、見付地区住人が裸祭の担い手であり、保存・継承に努めるべきです。
富士見町が担う「元門車」の役割は、富士見町住人に課せられた責任です。概念的には、保存会は地域が担うべき伝統行事(民俗文化財)である裸祭の運営を、自治会と協力しながら執行することとなります。
【保存会の活動】
保存会は、見付天神裸祭のうち元門車が務める三番触の一員として行う梯団行動や〆切奉仕、祭事始から還御までの諸行事、年間を通じての準備を基本に、これらの活動につながる様々な諸策を実践します。
-
裸祭への参加
会員は、裸祭へ積極的に参加し、裸祭の運営の中心として活動します。 -
裸祭に関連する祭事始~例祭までの期間内の行事
祭事始に行う屋台の引き回しも含みます。また、自治会と協働して行事にあたることから、様々な段階で協議を行い、役員の動員を含む人的支援を受けます。 -
自主財源確保の取り組み
組織の運営・維持、行事・イベントの開催のための経費は、自治会からの補助だけでは充当できません。また、行事・イベントへの参加者が増えれば、必然的に経費の負担が増すことになります。このため、自主財源を確保する必要があります。 -
裸祭のための準備、事前活動
祭典用具・用品の点検や虫干しの維持管理ほか、見付地区祭典関係会議や東区梯団会議などに出席するとともに、見付天神裸祭保存会の受け皿となります。 -
裸祭に関する保護並びに顕彰活動
裸祭に関する説明会やDVD映写会、回覧などを通じ、裸祭の顕彰・広報を行います。また、裸祭に関する記録を集め、かつての祭の様子や現在の祭の様子を記録します。 -
後継者育成や裸祭の参加者を増やすための顕彰活動や勧誘活動
子供会や中学PTAとの情報交換を活発化し、子供たちが参加しやすい環境をつくります。また、恒常的な会員勧誘を行い、保存会の理解者を増やします。 -
自治会主催事業及び町を活性化する事業への協力
町内祭事を含む自治会主催事業は自治会からの依頼により、積極的に町内行事に参加します。 -
会員相互の交流・親睦、指導者の育成
日々の活動を通じ会員間の交流をはかり、裸祭の伝統(しきたり)を若い世代に伝えます。